アメリカ30年代と40年代と50年代、そして60年代

そのチャールズ・ライト・ミルズというのは、かなりかわったアメリカの社会学者だ。よく言えば、独創性が強い、悪く言えば、天邪鬼で喧嘩早い。アナーキスティックでラディカルな社会学者なのだ。
1916年の8月に、テキサスの田舎町で生まれ、1961年の3月には心臓発作で45歳の若さで死んでしまった。
アメリカの30年代から60年代の初頭までを文字通り駆け抜けるように生きた男だ。
30年代に自らの哲学と思想と理論を形成し、40年代には政治的知識人へと変容し、50年代には階級三部作(労働組合幹部論、ホワイトカラー論、パワーエリート論)などの著作で、一躍、アメリ社会学会の頂点に登りつめる。ただし、アカデミックな学者としてよりも、異端でラディカルでポピュラーな知識人として。
58年の心臓発作以降は、若き将来の知識人に向けて、彼がパンフレットと呼ぶ著作を次々と発表していく(「第三次世界大戦の原因」「社会学的想像力」「聞け、ヤンキー」「マルクス主義者たち」など)。
繁栄と消費と沈黙の50年代に、著作活動を通じてたった一人で文化闘争(社会運動であり、政治闘争)、彼の言葉で言えば「歴史形成」を行っていたというのが、本人の意識だった。
そうした彼の営為は、確かに60年代のアメリ新左翼に大きな思想的理論的影響を与えた。たとえ、彼が望んだ形ではなかったとしてもである。

そんなわけで、続きはまた書きます。お風呂入って寝ます。
(なるべく面白い本にしないとなぁ。。。そんな思いばかりが、頭の中をかけめぐる。さて、2010年代はどういう時代になるだろうか。)